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磯谷 順一*; 片桐 雅之*; 梅田 享英*; Son, N. T.*; Henry, A.*; Gali, A.*; 森下 憲雄; 大島 武; 伊藤 久義; Janzn, E.*
Materials Science Forum, 527-529, p.593 - 596, 2006/00
炭化ケイ素(SiC)中のリン(P)ドナーを電子常磁性共鳴(EPR)により調べた。試料は化学気相成長中にPを導入した立方晶(3-)SiC,六方晶(4-, 6-)SiCを用いた。また、高品質高抵抗SiC基板にPイオン(921MeV)を注入し、Ar中1650Cで30分間熱処理を行った試料も用いた。低温(6K及び60K)でのEPR測定の結果、3-SiCではP, 4-SiCではP, 6-SiCではP, PというPドナーに起因するシグナルの観測に成功した。また、イオン注入によりPを導入したSiC基板から得られるEPRシグナルを詳細に調べることで、炭素サイトを置換したP不純物シグナルであるP及びPも合わせて観測できた。
大島 武; 安部 功二*; 伊藤 久義; 吉川 正人; 児島 一聡; 梨山 勇*; 岡田 漱平
Applied Physics A, 71(2), p.141 - 145, 2000/10
炭化ケイ素(SiC)への局所的不純物導入技術の確立のために、六方晶SiCにリン(P)の高温イオン注入を行い、注入量(P濃度: 110~510/cm)、注入温度(室温~1200)とキャリア(電子)濃度の関係を調べた。P濃度が110/cmの場合は、電子濃度は注入後の1400熱処理により全試料で同程度となり、注入温度に依存しない。P濃度が710/cmでは、注入温度が高いほど電子濃度が高まる。さらに高濃度の510/cmでは、800注入試料の電子濃度が最大となった。高濃度注入の場合、室温注入では結晶の損傷が大きく、高温での熱処理後も結晶が回復しないのに対し、高温注入では欠陥の発生が抑制されるので損傷の度合いが小さく、熱処理により結晶が回復して、結果的に電子濃度が高まると考えられる。